2025/05/29
K君の危機(M.T.)

K君の調子が悪い。相変わらず突然話が代わったり、飛んだりする。まだ支離滅裂迄はいってないが、話してて疲れる。 昨日やはり彼を救ってあげるには同苦してあげねばならないといった。苦しんでいるのはわかるのだが、すぐのど元過ぎれば熱さ忘れるで、嵐が過ぎ去った後に、それを教訓とせずに、次のことをやっている。だからまたおんなじ困難がやってきたらおんなじことの繰り返しで、さらに前以上のつらさが待ち受ける。
しかしこんな悩みや困難と闘っている人間と一緒に暮らしてゆかねばならないのが、この就労の現場である。大体人の話を遮って自分の主張ばかり押し通そうとし出したら要注意である。狂い出している。相手のことを思いやれず厚顔無恥になっている。そして損か得かということだけに敏感になる。
要は男の領分を果たしてないというか?あらゆることが、裏目裏目に出ている。少々自分にとって損なことでも相手を思っていれば、多めに見てくれるものである。それが喧嘩して、信頼関係を失うと、ご免で済むこともすべて自分にとって損ということで、許してもらえなくなる。その辺の信頼関係を人と維持できないというか?それゆえ絶えず裏切り、根回し(悪い意味での)、騙し、嘘が渦巻くのである。
女というのは男がこの信頼関係を保っている以上女も信頼してその距離を維持してくれるものである。しかしひとたび男が損得に走り出すと女も規則を盾に、損得を言い出すことになる。これである。男と女の大概のトラブルは。だから男というのは女と損得関係で関係を持ってはいけない。絶えず損得を超えた愛の関係で結ばれていなくてはならない。それでいてこそ女は男に靡てくれる。